少子化が予想以上に進んでいるようです。僕の地域では結構子どもが多いように感じますが、都心で開業されている先生の話によると、小児はほとんど診ることが無いそうです。

 僕は小児科を掲げていませんが、僕を家庭医と思ってくれているご一家のお子さんなどが、診療所にやって来ることは少なくありません。町医者は、よろず診療所の何でも屋なのです。小児の患者さんはたいてい風邪か湿疹などの皮膚病が多いのですが、これらの疾患を侮ってはいけません。たかが風邪や湿疹、されど…なのです。言わば、町医者の腕の見せ所であります。

 さてさて、子どもは可愛くて良い子ばかり。親御さんも皆しっかり者で、お子さんを大切に一生懸命育てているのがこちらにも伝わってきます。僕ののんびりクリニックで患者さんに接していると、毎日のようにニュースを賑わす子どもの事件などは別世界のように感じてしまいます。

 幼児はまだ親の言いなりで、可愛らしく挨拶をしてくれます。小学生は自我が出てくるのか、活発だったり、大人しいのに治療法に注文をつけたり、個性的です。中学生となると、少し無口でぶっきらぼうな子が結構います。でも、こういう子はダメなのではなく、自分を表現するのがまだ下手で、恥ずかしさ、緊張などが相俟ってこうなるのだと思います。

 僕は痛い注射などを頑張って受けた子には「えらかったねぇ、ご褒美にアイスクリームでも買ってもらいなさい」と言うのが口癖です。何故アイスなのか? 幼少時代、我が家にアイスクリーム製造器具がやって来て、母や姉たちと自家製アイスを作った思い出があります。それは当時お菓子屋さんで売っていたものより断然おいしかったし、何よりアイス作りは子ども心にとても楽しかったのです。それでアイスというフレーズがつい出てしまうのかな?

 少子化時代だからこそ、良い幼少期体験をたくさんさせてあげてください。そして、子どもたちが立派に成人できる環境を守っていく事が、我々大人の大切な使命だと思うのです。

 次回は「心を育む〜子どもたちへ」です。

●プロフィール
藤野 遵(ふじの じゅん)
内科医。ロックバンドJAM-TAKOを率いるチャリティ活動家でもある46歳
JAM-TAKOのCDは田無バンダレコードにて好評発売中!

イラスト/中村知史

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