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「政治家は箱ものづくりが大好きなようで合併もその一つ、住民のメンタルな面が忘れられている」と書き出した前号の編集後記だったが、行数が多すぎて削除する羽目となった。だがこの部分が残滓となって日頃の思考を邪魔しているので一気に処理してしまいたい▼政治家が箱ものをつくって「あれはオレがつくったんだ」と自画自賛している姿は選挙のときなどでよく見掛ける光景。風刺まんがの恰好の題材でもある。政治家が実績を残すうえでの手っ取り早い方法としては住民の目に見える箱ものをつくって誇示するのがもっとも効果的なパフォーマンスとは本人が思い込んでいるのであろうが、道理はわかっていても私などには理解できない。自分の金で箱ものをつくったのであれば自画自賛も許されようが、税金を投入してオレがつくったんだとは言語同断。ましてや自分の名前を刻銘するなどは控えたいもの▼図書館も公民館も公会堂もつくり終えたしあとの政治課題はなににしようか。行財政の効率的運用をはかるにはなにがよいか。地方分権の時代となった、そうか市町村合併がある。国の合併特例法によって財政的な強化もはかれる。よし合併を大きな政治課題にしようということで一直線となる。ここで住民のメンタルな面を欠落させればどういうことになるか。田無・保谷の合併を経験した私どもが抱いているものを咀嚼してみれば結果は自ずと出る。いまいちばん住みたくないまちは西東京市だという声がある▼家の増改築が終って8年ほどがすぎた。家の裏側の塗装が剥げかかっていて見た目にもちょっとあやしい。「まずいな」とは思っていたがそれがどうだ。この世の中塗装屋さんしかいないのかと思えるほどのペンキ屋さんの襲来だ。ピンポン「塗装屋です」プルルル「塗装屋…」「テレビでおなじみの塗装…」という具合の波状攻撃である。こうなると人間も意地になる。「大きなお世話だ。ペンキが剥げようがペンペン草が生えようがオレはあばら家が大好きなんだ。それに金がない(ここは小声)」となって憂鬱になる。「金欠につき塗装の勧誘お断り」の垂れ幕を張ろうと提案したが家人に一蹴された。世の中ちょっと干渉が多すぎる▼政治に話を戻す。政治を無関心にさせるのも政治家、関心を持たせるのも政治家であることは小泉総理の誕生でも明らかである。人間のメンタルな面に響けば人間は素直に反応するし、不協和音を響かせればどんな権力にも抵抗するのが人間。これは地方の政治にも当てはまる。行政もあまり住民には干渉せず、また住民もあまり行政に頼ることなく、付かず離れず良好な関係をもちつづければよい。行政は水とゴミと屎尿処理をうまくやっておればいいことで空気のような存在がベターである。住民が「ありがたい」と思えるメンタル重視の行政こそが望まれるところである。
共同企画 後藤喜好
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