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「トミー倶楽部」での収穫は2月初めに完全に終わった。それに合わせて本連載も今回で最終回。
ホウレンソウ、コマツナといった葉物は出来が悪いなりに堪能できたし、ネギは最後まで美味しさを保ったままだった。覆いをかけなかったためシュンギクが早くに変色してしまったのが誤算か。
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▲収穫が終わり、堆肥と
ヌカを撒いた畑 |
まっさらとなった畑で、春からの新たな作付けに向けて、土壌作りを行なった。とはいっても、素人に難しい作業は無理である。要は、区画の土を掘り返して堆肥とヌカを撒くだけだ。
まずは、スコップを使って30cmほどの深さに掘って、土を返していく。たかだか9坪ほどの広さだとバカにしてはいけない。肌寒いのに汗が流れてくるほどだった。
次に、一輪車に堆肥を、バケツにヌカを入れて運び、区画一面に撒いていく。良き土になるよう念じて撒いたが、さて、どうだろうか。
その後、園主・冨岡誠一さんの来年度に向けた「作戦」などを聞き、またまた面白くなりそうだと期待に胸膨らませているところである。
■作物を育てた実感を通して
昨年の春から野菜作りを始め、その一方で、周辺の農家の話などを聞きつつ、都市近郊での農業の在り方を眺めてきた。
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▲トミー倶楽部では多くの親睦会も開かれ、利用者同士が触れ合う機会も多かった
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今年は暖冬のため、野菜の値崩れが激しく、収穫せずに放ったままのキャベツ畑を至るところで見かけた。トラクターで潰して、土に返してしまうそうである。もちろん、農家としては泣く泣く、だ。労多くして功少ない仕事なのか、後継者難の話題ばかりに行き当たった。
ただ、今年から団塊の世代が大量に定年を迎えるにあたって、国ではプロジェクトチームを作り、農業に引き入れる施策を検討し始めている。その報告書の中で「市民農園の整備促進」と題し、市民農園開設の規制緩和が謳われている。都市農地の存続という点ではこれもまた有効なのだろう。
「ままごと」のような農業体験であっても、作物を育て、自ら食するのは実に楽しいことであった。私が、今春から再びこの畑に通うことにしたのは、その喜びを味わいたいがためなのだ。
まずは、ささやかであっても土と触れ合うこと。そこからしか農業を見直すことはできないのかもしれない。
ライタープロフィール…山村 基毅(やまむら もとき)ルポライター。農業とは、一年一年、同じことを繰り返しているように見えて、実は全く新しい体験をしているのだと、ようやく分かりはじめてきたこの頃である。
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