師走に入り、今年も残すところあと僅か。今月は12月の行事を中心に紹介します。
12月は1年の終わり、締めくくりの月となりますので新年を迎える準備で忙しい時期なのは、今も昔も変わりません。このあたりではまず12月8日の師走の厄払い。ねぎやみかんの皮など匂いの強いものを囲炉裏で燃やし、その匂いで悪魔が寄り付かないようにして悪病除けをしました。10日頃になると「せちづき」と呼ばれる餅つき用の餅をつく作業を行います。昔の餅は陸稲の餅米にアワやキビを混ぜていたので、今の餅とは大分違ったようです。この雑穀を混ぜた餅は終戦後まで食べられていました。そして、22日の冬至の日までに1年の仕事はだいたい終わらせ、星祭りや星占い、家内安全の祈祷をしました。星祭りとは、護摩をたきながら生まれた年の星を厄払いするものです。また、ゆず湯で体を温め、あわがゆにカボチャを入れたものを食べます。これは今でも残っている風習の一つです。28日までには、師走の煤払いをし、その後で餅つきをしました。この頃は、囲炉裏をどこの家でも使っていたので、畳や家具などを家の外に出して煤払いを行うなど、現在の年末の大掃除と比べると想像もつかないほどの大仕事でした。30日には護法締めを神棚に飾り付けて、31日の大晦日には雑煮や煮しめなどを準備して新年を迎えます。
歳の市は正月のための買い物で、神様の物、着物、御馳走の材料を買い込みました。かつては日常が慎ましい生活だったので、普段食べることのできないご馳走が食べられるお正月料理の材料を買うことは、大きな楽しみの一つであったのかもしれません。田無の晦日市には
人々は吉祥寺や荻窪、小平周辺からも歩いてやってきました。12月なると今では考えられないほど多くの人が遠くから集まり、田無の市が賑わいました。
この日は柳沢から現在の田無警察署あたりまで、青梅街道沿いの両側に店がびっしりと立ち並び、露天商などは田無の店から場所を借りて商売をしました。露天には、農機具、籠などの雑貨類、古着などを並べ、日常に必要な物は何でもこの晦日市で揃ったということです。
◆4年近くにわたり連載してきた、たなし・ほうやむかしむかしも今回で最終回となります。ご愛読いただきましてありがとうございました。
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| ▲まゆだま飾り |
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