好評のまま’01年12月に終了した「たなし・ほうやむかしむかし」の続編として、今月より東久留米・小平の歴史を紹介するコーナーがスタートします。今回取り上げるのは東久留米市内12社の総鎮守・南沢氷川神社です。

 東久留米は黒目川、落合川が流れ、湧き水豊富な地域であり、その中でも特に湧水量の多い(1日約1万トン)南沢湧水の守護神として、古来より奉られていました。その後、南沢の発展に伴って大宮氷川神社より分祠され、現在の形になったと推測されます。正確な建立の経緯や年月日などは不詳ですが、東久留米市の有形文化財にも指定されている所蔵の棟札(建物が完成した時に建築年月日、建築主などを記したもの)には市内の社寺に現存する棟札の中では最も古い承応3年(1654)と記されていることから、市内でも由緒ある神社であると考えられています。またそこには寄贈者として、当時南沢に住んでいた八屋半之丞、神谷与七郎、久世大和守の幕府旗本3名が名を連ね、さらに、南沢、田無、入間、下新井(所沢市)の各村総氏子中とも記されていることから、かなり広い地域におよぶ信仰を集めていたと思われます。

 同神社は、文化2年(1805)に拝殿と覆屋(本殿を覆う屋根)、天保3年(1832)には鳥居が立て替えられ、昭和25年に社殿が再建されましたが、44年に焼失したため、46年に現社殿が鉄筋コンクリートで再建され現在にいたっています。

■南沢獅子舞

 南沢の社寺である氷川神社と多門寺で4年に1度、10月に行われる東久留米市指定民俗無形文化財「南沢獅子舞」は江戸時代初期より南沢に伝わる郷土の伝統芸能です。お正月に見かけるどこか愛嬌のある獅子舞とは違い、こちらは獅子頭が「竜頭」という近在にはあまり見られない独特の様をしています。笛や太鼓に合わせ、女獅子を廻って二頭の男獅子が踊り狂う場面は圧巻。その他にも山の神や太刀使、神楽、万歳などが加わって賑わいを見せます。本来は秋の豊作を氏神に感謝する舞として行われてきた、この南沢獅子舞は一昨年の秋に行われ、次回は再来年に予定されています。

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