七月に入ると、もうすぐ夏休みの声。日頃、仕事に忙しいお父さんもお盆とお正月だけはゆっくりと休み、家族で過ごしたり、ふる里に帰省したり、お墓参りに出かける方も多いのではないでしょうか。今回は、このお盆休みの「お盆」についてお話します。

◆「お盆」とは…
 日本では仏教が伝来する前から、神道的に御先祖様を信仰していました。「お盆」にあてはまる神事もあったようです。仏教が伝来し、仏教の「盂蘭盆」と習合したのが、現在の「お盆」になったそうです。
 「盂蘭盆」というのは、釈迦の弟子目連が釈迦の教えに従って、七月十五日に亡くなった母親の供養を行ったところ、餓鬼道に落ちて苦しんでいた母親を救う事ができたという仏教の故事からきています。
 また、「お盆」というのは供養の時に用いた「盆」からこの呼び名がきています。神仏習合の行事でしたが、だんだんと仏教色が強くなり、現在では仏教行事として定着しています。

◆お盆の行事
 正月行事同様、地域ごとに行事の内容は違ってきますが、その意味においては、それほど違いはありません。普通、お盆行事は、祖霊がお盆の期間だけ家に帰って家族と共に過ごし、再びあの世に旅立つまでの間の行事(まつり)とされています。
 「お盆」は、七月十三日が盆の入りで「迎え火」。十五日が「盆」。十六日が「送り火」です。また、もともと旧暦の七月十五日であったことから、新暦にあてはめて八月十五日を「お盆」とする地方も多いようです。この時期は全国各地で、「お盆」にちなんだ郷土色豊かな行事が催されます。

○迎え火
 先祖の霊が提灯の明かりを目印に戻るといわれている。これが迎え火で十二日の夕刻か十三日の午前中に、精霊棚や仏壇のお飾りとお供えを済ませ、十三日の夕刻に縁側の軒先か精霊棚につるされた提灯に火を灯す。

○送り火
 家に迎えた祖霊を送り火を焚いてお墓に帰ってもらう。迎え火を焚いた同じ場所でオガラを積み重ねて送り火を焚く。盆棚の飾り物や供物は盆船にのせ、灯りをともし川や海に流していたが、現在では一部の地方以外は行われていない。

○新盆
 故人が亡くなった後、初めて迎える新盆の供養は丁重に行われる。仏壇の前に精霊棚を設け、初物の農作物で作ったお供えを飾り、供養膳に精進料理を盛り、白玉・だんご・果物や故人の好きだったものなども一緒に供える。

 次回は「家族旅行・旅先でのマナー・エチケット」についてです。