愛玩動物飼養管理士  
『いつかは来る愛犬の老いについて』

 犬は1歳半で、人間の二十歳に相当します。それ以降は1年ごとに人間の4倍のスピードで成長するといいます。 つまり、2歳で24歳、3歳で28歳。10歳で人間の60歳位になります。

 ここ数十年間の医療や生活環境の進歩・向上によって、犬の平均寿命は、かなり延びています。20〜30年前だとせいぜい7〜8歳位でしたが、今は10歳以上。大型犬より平均寿命の長い小型、中型犬では、15歳、16歳も珍しくありません。

 しかし高齢になれば、人間と同じように、老化現象によって内臓機能や筋力、抵抗力が衰え、様々な成人病を発症します。

 白内障で目が白く濁ってきたり、歯周病で歯を失ったり、身体が衰えてくれば怪我や病気にもかかりやすくなります。痴呆になって、意味もなく夜中に鳴いたり、家の中をグルグル歩き回る、異常な食欲で日に何度もごはんを要求する、失禁、トイレの失敗などもあるかもしれません。こうなった場合、飼い主はどう接するのが良いのでしょうか?!

●愛犬の介護
 老化防止策は人間と同じ。適度の運動、適度の刺激が大切です。足がおぼつかなくなったからといって、部屋の中で寝かせてばかりではよけいに老化が進んでしまいます。負担にならない程度の運動を毎日させてあげてください。最近は、足腰の弱った老犬用の良い介助道具も揃っています。

▲私の愛犬わん子10歳です
 また、若い犬が身近にいると、頭の刺激になって、痴呆予防に効果的です。多頭飼いが無理なら、公園やドッグランで他の犬たちと会わせてあげるのもいいと思います。
 最近、「老犬になって手に負えないから」と、保健所に連れてくるという話を耳にすることがあります。でも、老化は生きていれば誰にでも必ずあるものです。同じ地球の仲間、長い時を共に過ごした家族として、どうか最後の時まで愛情を持って温かく世話をしてあげてください。耳が聞こえなくなっても、目が見えなくても、飼い主の愛情を身近に感じながら余生を過ごすことが、犬にとって一番の幸せなのですから。

 本連載も、今回で最終回となります。短い間でしたが、ご愛読いただき、ありがとうございました。