先月17日お天気が良く気持ちの良い日曜日。私は保谷こもれびホールへ向かった。この日は、西東京市内保育園の父母会主催の観劇会、そこで上演する「こぶた座」の団員・小林千恵さんに会うためだ。
小ホールに入ると、メンバーの皆さんはリハーサルの真っ最中。その様子から見せてもらうことに…。人形劇を鑑賞するのは何年ぶりのことだろう。この日の演目は4つ、本番が始まり、最初の「くまさんくまさん」では、司会の小林千恵さんとその母郁子さん演じるくまさんとの掛け合い。くまさんが「トンボさんどこに行ったかなぁ?」と言うと、実際には登場しないトンボを、「見たよ。向こうに飛んでいったよ」と観客の子どもが応えた。想像力の豊かさに大人たちが驚く。私は、自分の顔が自然とほころぶのを感じた。演目の中にはみんなで歌ったりするエプロンシアターもあり約1時間の公演が盛況のうちに終了した。
公演直後の千恵さんに、いろいろ話を聞いてみる。彼女はこぶた座で最年少の18歳、現役の大学一年生だ。母である郁子さんが、人形を作ったり、セリフを練習する姿を幼少から見て育った。小学生になると自ら参加し始め、子どもメンバーだけでの上演経験もあるという。
「この時は4人でやったんですが、練習したものを演じて褒めてもらうだけで達成感があり嬉しかったですね。でも大人になってからは、褒められるだけでは満足できなくて、自分でも納得できる公演にしたいと思って活動しています」と笑顔で語る。こぶた座はアマチュアの人形劇団、子育て中のママさんたちが中心だ。誰もが主役になれる。発足して16年、家族の転勤などで常にメンバー数の変動はあるものの、年に6、7回の無料公演を保育園や公民館祭り、地域の老人会などで行っている。人形劇の魅力について聞いてみると、
「手作り人形を通して子どもとふれあうことが好きです。子どもの目線を大切にしたいし、子どもの気持ちがわかる立場でいたいから」。そう語る千恵さんの将来の夢は教師。大学生になってから忙しくなり、台本書きや素材となる絵本探しなどの裏方が増えた。他に、当日の司会を担当している。学業との両立は大変では? との問いに
「こぶた座は私にとっては、第二の生活の場というか、忙しい日常からの大切な息抜きの場でもあります。メンバーの方はみんな優しくて素敵だし。私たち親子には切り離せない存在です。今後もずっと続けて親子三代でできたらいいなと思います」と語った。また、無料公演についても「私たちは好きなことをさせてもらっている。練習の成果が発表できる場を提供してもらえるだけで幸せ。会場があって、お客さんがいれば、どんどん公演していきたい」とのこと。一つひとつ表情の異なる個性的な手作り人形と手作りの舞台、こぶた座の温かい人形劇を観て欲しい。そして参加してみてはいかがだろうか?
|