プロフィール…ふくだ・まいこ
 ’79年6月6日生まれ。3〜18歳までピアノを習う。自分だけの誇れるものが欲しいと、19歳で叔母でありプロのアルピスタ・クリスティーナ上松のもとでアルパを習い始める。南米パラグアイ共和国のアルピスタ・マルティン・ポルティージョ氏にも師事、様々な曲とテクニックを習得。’99年クリスティーナアルパ教室東京支部の講師となり、教室活動をスタート。’01年にはJR東海の全国区放映のCM「そうだ京都行こう」に、ゲストのメイン楽器奏者として出演。’02年デュオリサイタルを開催。’03年パラグアイ共和国「グアランバレフェスティバル」のコンクールに出場、準優勝と特別賞をW受賞。現在は、結婚式やホテルのパーティでのゲスト演奏の他、田無、世田谷で講師を続ける。
●スタジオアルパ東京10424-63-8448
 フェスティバルチケット詳細
http://www.mcci.or.jp/www/alhambra/

 柄な体に、同サイズ程の黒いソフトケースを背負って待ち合わせの場所に現れた福田麻衣子さん。彼女は西東京市在住のプロのアルピスタだ。私がその姿に驚くと、「これがアルパなんですよ」と微笑み、ケースから取り出して弾いて見せてくれた。初めてみるアルパは木製で小型のハープといった感じ。その音色はハープと少し異なり、力強く張りのある心地のよいものだった。

 「アルパはインディアンハープとも呼ばれていて、37弦を主に爪で弾いて演奏します。元々は男性が演奏するラテンアメリカの民族楽器で、踊れるようなリズムやテンポの曲が多いんです。伝承楽器のため譜面がなく、(人の演奏を)見たり聴いたりして覚えるんですよ」

 と気さくに説明をしてくれた。福田さんはアルパを始めて5年目にあたる昨年の11月、本場パラグアイ共和国での『グアランバレフェスティバル』コンクール部門(アルパソロ)に出場を果たす。

 「パラグアイへは初めて行きました。その時、周りが自分とまったく違う演奏法だったのでパニックになってしまい、本番当日まで、泣きながらひたすら弾き続けました。そうしたら直前に、私は私だ。と吹っ切れたんです」

 結果は、一点という僅差で準優勝、さらに全カテゴリの中で素晴らしい演奏をした者一人だけに贈られる特別賞も受賞。地元メディアでは、このことが大きく報道され、話題になった。

 「とても嬉しかったのと同時に、これからのことが見えて来た気がしました。パラグアイには、たくさんの夢が落ちていて、私はそれをスーツケースいっぱいに詰め込んで帰って来たんです」

 現在は、国内でも数少ないプロのアルピスタとして演奏活動をする他、生徒も受け持つ。来月末には長野県松本市で開催のフェスティバルに出演、秋には市民文化祭に参加予定と忙しい。最後に、今後の抱負を聞くと

 「フルートやビオラとトリオ演奏をして、私だけの新しい道を確立したいです。今の私のアレンジや増えてきた音数で曲を作ったり、CDを出すかもしれません。これまで目標だった従妹の美香(上松美香さん)と今後は2つの大きな道を作って行きたいですね」

 と本当に幸せそうな表情を見せる。5年間の集大成としてコンクールで入賞後の今が、福田さんにとって大きな可能性の扉が開き、さらなるステップアップの時なのだろう。今後の活躍を大いに期待している。

本文・田中初栄 写真・水澤 敬

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