おおた・たかしプロフィール
 ’64年5月7日生まれ。清瀬市立第七小学校から同市立第二中学校に進み、日本大学鶴ヶ丘高等学校に進学。その後、日本大学芸術学部へ。’95年より『CAR GRAPHIC(カーグラフィック)』(二玄社)にて作品の連載を開始。’02年にテレビ東京の「TVチャンピオン・ペーパークラフト王選手権」に出場。見事に優勝し、チャンピオンとなる。「僕は生まれ育った清瀬が好きだし、地元から離れたくないんだ」と語る素晴らしい郷土愛の持ち主。血液型はO型。作品も見られる太田さんの公式HP
http://www.paper-museum.com/
 瀬で生まれ育ち、現在はお隣りの東久留米に住む、太田隆司さんは、’02年にテレビ東京の「TVチャンピオン・ペーパークラフト王選手権」に出場し、見事優勝を果たしたペーパーアート界の第一人者である。そんな太田さんがペーパーアートを始めたのは大学時代。当時は絵を学んでいたが、ある時、作る立場から鑑賞者の立場に立ち、どうすれば人を惹きつけられるかを考えたという。
 「人がやってない表現をしたかった。そして辿り着いたのがペーパーアートだった。最初に作ったのは車。車種は忘れたけど。昔から好きだったから。というのは車は時代とか経済とかそういった全ての象徴だからね」。
 田さんは作品を、愛読していた車の専門誌『CARGRAPHIC(カーグラフィック)』に持ち込む。掲載が決まると、やがてそれは連載になった。
 「決まってからは飽きられたら連載中止になると思って、毎回違うスタイルの作品を作って自分に挑戦していた。気付いたら…今年でちょうど10年間連載したことになるよ」。
 景の細かい描写がリアリティを生み出し、人物や景色が織りなすドラマに見る者は魅了される。その独自の世界観はどのように生み出されるのだろうか?
 「技術よりも演出。当然、細部にもこだわるし、納得するまで何時間もずっとやっているけど、それよりも見る人が感情移入できるような情景を作ることを意識している。ただこうした緻密な作業をしているから、細かい人のように思われるけど、これ以外は本当に適当。他には何もできないし。今は生活の全てがペーパーアートを中心に回っている。だから映画やドラマなど目にしたいろいろな物から、すぐにイメージが浮かぶことが多いんだ」。
 品は100点を超え、連載も10年目を迎えた。そんな太田さんの次なる目標とは?
 「ようやく作品作りのツボが分かってきたので、次は作ったものを様々なメディアで展開したい。今は自分が制作で手一杯なので、それを手助けしてくれる人との出会いを待っている状況。最終的な目標は、やっぱり自分の作品を並べた美術館を作りたいよね。趣味のミニカーも並べて、カフェを作って、好きな物に囲まれて暮らしたい」。
 こやかな表情で楽しそうに取材に応じてくれた太田さん。その魔法の手でこれからも、素晴らしい作品を作り続けて欲しい。

文・鈴木広介 写真・田中初栄


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